「心を癒す」がテーマの画家ハナムラ・ヒロユキです。
以前私が青年海外協力隊で国際協力をしたときに、勘違いしていたことについて書きました。
青年海外協力隊の活動で悩んだり、国際協力に関係がある人に読んでもらえたらと思います。
詳しくは「プロフィール」をご覧ください。
目次
青年海外協力隊に行く前には3カ月の訓練
私は2000年から2年間、青年海外協力隊で南米ボリビアの首都ラ・パスの警察学校で空手の指導をしていました。
海外へ赴任する前には約3か月間、日本の訓練施設に入って語学や国際協力について集中的に学びます。
語学や任国事情などの知識を頭に詰め込んで、いざ現地へ出発します。
最初の1ヶ月はワイワイ楽しい
最初の1ヶ月間は、現地の語学学校に通って現地の言葉に慣れていきます。
私だったらスペイン語です。
この期間は同僚の協力隊仲間と過ごす時間が多いので、わいわい楽しく過ごすことができます。
1か月の語学訓練を終えると、各自それぞれの任地へと出発します。
赴任先に到着して最初の数か月は驚きと好奇心でいっぱいなので、協力隊に来てよかった~と思えます。
ボリビアでの生活に段々と慣れてくると
スペイン語にも段々慣れてきて、現地の文化や習慣に馴染んできます。
配属先での活動も少しずつ順調に進んでいきます。
が、根本的に日本人と考え方が違うので衝突が起こります。
上から目線になってくる時期がある
協力隊で途上国に来たのだから、こちらとしては
「教えに来ている」
という感覚でいます。
でも、ストレスが積み重なってくると考え方が
「教えに来てやっている」
になってきます。
段々と上から目線で見るようになってきます。
すると、現地の人たちとの人間関係がうまくいかなくなり段々と孤独になっていきます。
私も最初は
日本から空手を教えに来ました
という感じでしたが、段々とストレスが積み重なると気づけば
先進国の日本から教えに来てやっている
という考え方に変わっていました。
こんな上から目線では、活動がうまくいくはずがありません。
不満を漏らしても自分が惨めになるだけ
現地人に不満をぶち撒けば撒くほど現地人は離れていくし、
協力隊仲間で現地人の悪口を言ってストレスを解消していると
なんでわざわざ国際協力に来たのかがわからなくなり虚無感に襲われることもありました。
「国際協力とは何か」と悩んだ時期
「国際協力とは何なんだろう?」
「国際協力したって意味があるのか?」
と悩んだ時期がありました。
そんなあるとき、ふと気づいたことがありました。
「俺って、日本という先進国から来ただけで、俺が日本を先進国にしたわけじゃないよなぁ。
もっというと、大学を卒業してすぐにこっちに来ちゃったから、日本に貢献したことなんて何もないんじゃないか。
逆に、日本の恩恵を受けて育っただけで、俺ってちょっと空手ができるだけのただの人なんじゃないか?」
勘違い
私は勘違いしていました。
スゴイのは日本という国で、私じゃないということを。
大した日本という国から来ただけの、大したことない私・・・。
私の考え方が
開発途上だったのです。
これを考えれば考えるほど、なんだか自分が恥ずかしくなってきました。
一人の人間としてどうありたいか
自分を一人の人間として何ができるかを考えるようになりました。
すると段々と現地の人たちとの活動がうまくいくようになり、人間関係も楽しくなってきました。
赴任した当時は、
この国に大きな貢献をして帰国しよう
と思っていましたが、
2年間でできることというのはほんの僅かなことだ
と知るようになると心が軽くなってきました。
国際協力でうまく指導するには
「どんな技術を教えるか」
も大切ですが、その前に
「どんな人から教わりたいか」
ということが非常に重要ではないかと思います。
すぐれた技術でも嫌な奴が教えていたら聞く気が失せますから。
これは国際協力でもそうじゃなくても大切なことですよね。
一人の人間としてどのように振舞うかが、国際協力をするうえでというか指導するうえで重要であるといえます。
以上が、私が学んだ国際協力のひとつでした。
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