青年海外協力隊で教わった「精神的に耐えがたいときの対処法」

ストレス 対処法 青年海外協力隊

こんにちは。ハナムラ・ヒロユキです。

私は2000年から2002年まで、青年海外協力隊に参加して南米ボリビアの首都ラ・パスにある国家警察学校で空手を指導しました。
詳しくは「プロフィール」をご覧ください。

異国で生活するというのはとても大変なことで、日本では考えられない苦労やストレスを体験します。

青年海外協力隊では赴任する前に、約3か月間の集中訓練があります。

今回は、その訓練で学んだ「精神的に耐え難いときの対処法」をお伝えします。

 

赴任前訓練

青年海外協力隊の試験に合格すると、赴任前に約3カ月の訓練があります(現在は、もう少し期間が短い)

この訓練では赴任する国の言語や任国事情などを学びます。

海外で、特に開発途上国で暮らすには精神的にもタフでなければならなかったりします。

でも、そんなタフな精神をもってしても精神的に耐え難い時期が誰にでもやって来ます。

私が任国で活動していたときも、何人か精神的に病んでしまって帰国した人がいました。

その殆どが男性隊員で精神的に参ってしまいどんどん痩せていくのに対して、女性隊員は精神的に強くなぜかどんどん太ってしまう人が多いのが摩訶不思議です。

女は強い・・・。

まあ、それはいいとして・・・。

赴任前訓練では

「耐え難いストレスにさらされたときにどうすればいいのか」

という講座もありました。

 

協力隊OBのストレスに対処する講義

協力隊OBの年配の講師がやってきて、私たち研修生約40人の前で講義をしました。

 

「開発途上国で生活するというのは、今の君たちでは想像もできない苦しみやストレスを感じて孤独になる時期が必ずやって来る。中には自殺を考える者もいる。だけど、絶対にそんなことはしてはいけない!そんなときは・・・」

 

このような講座は昼食後の時間帯で、狂犬病や破傷風などのワクチンを打ったあとに行われることがよくありました。

まわりを見渡すとワクチンの影響でうとうとして船を漕いでいる人、

頭がゴルフのスウィングのような回転運動をして前にボールを置いたらグリーンまで一発で飛ばせてしまうかのような人、

深い瞑想状態の人も何人かいました。

多分、この人たちは夢の世界にいるので聞いてないと思うけど、私は何だろう!?と思って興味深く聞いていました。

 

孤独で耐えられなくなった時の対処法とは

講師は言いました。

 

「そんなときはまず、グラスと大きな鏡を用意しなさい」

 

グラスと大きな鏡!?

 

「グラスにビールでもワインでもいいから注いでください。そして鏡を自分の前に立て掛けてください。鏡にはグラスを持った自分が映るでしょう」

 

ほうほう、そうだよな。自分じゃない人が鏡に映ったらビックリするからな。それで・・・?

 

「それで、自分が持っているグラスを鏡にカチンと当ててみなさい。

すると、

鏡の中の自分と乾杯していることに気が付くでしょう!

 

ウソだろ?

 

「苦しいときや耐えられないと思ったら、いつでも何回でも自分に乾杯しなさい。そうすれば、ちょっとは楽になるから」

 

そんなバカバカしいことできるかい、と私は鼻で笑っていました。

このほかにも、こんなことを教わりました。

 

「東欧諸国に赴任する人は、冬は極端に日照時間が短くて暗い日が続くので精神的にも暗くなる人もいます。

そんなときはライトスタンドでオデコのあたりに数分間照らすといいでしょう」

 

東欧諸国に赴任した協力隊員がこれをやったかは未だに不明ですが、自分の赴任先が明るい南米でよかったとホッとしました。

この「自分に乾杯!」はしばらくの間、記憶の奥底に埋もれていました。

 

そして、ついに自分も

ボリビアに赴任して一年が経過する頃。

南米人の習慣や時間のルーズさなどのストレスが積み重なりました。

精神的にいっぱいいっぱいになりました。

どうしようもない虚無感とストレスと孤独を感じる日々が続きました。

そんなあるとき、思い出したのです。

自分に乾杯を。

 

私は自分の前に鏡を置き、おもむろにグラスにワインを注ぎました。

そして、つぎの瞬間。

 

カチンッ!

乾杯!

 

鏡の中の自分に乾杯をしました。

鏡の中の自分も私に向かって祝福の乾杯をしてくれているではありませんか!

非常にバカバカしくて笑えてきました。

鏡の中の自分も笑っています。

当たり前か。

すると、こんなバカバカしいことをしている自分が笑えてきて心が緩んできた感じがしました。

あんまり真面目に考えて頑張り過ぎると自分だけ空回りするのではないかと思いました。

それからは頑張らないように楽しくやっていこうと思うようになったので、精神的にとても楽に生きていけるようになりました。

その後も何回か「自分に乾杯!」をするようになりました。

 

一人祭り

孤独なときは減っていったので楽しいときにも自分に乾杯するようになり、いつの日か自分の中で「一人祭り」と名付けるようになりました。

一人で好きなお酒とつまみを買ってきて、一人で酔いつぶれて眠ってしまうというプライベートなお祭り。

よろしければあなたも「自分に乾杯」と合わせて「一人祭り」を是非どうぞ。

 

苦しくて耐え難いときは自分に乾杯を

心が沈んでどうにも耐え難いときは、自分に乾杯をすることで気分が楽になることを協力隊の訓練で知り、実践することで心を緩ませることることを学びました。

バカバカしいと思ったこともやってみると、思わぬ収穫があるのかもしれませんね。

 

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フリーランスの画家として活動しています。 愛知大学卒業後、青年海外協力隊で南米ボリビアの首都ラ・パスの国家警察学校で空手に当たる。現地で絵を描く楽しさを知り、帰国後独学で技法を学ぶ。その後、創作活動をして個展を開催する傍ら、ラオス、スリランカ、エルサルバドル、フィジーに空手の指導に当たる。今までの経験を創作に活かし「明るく、楽しく、やさしい絵」をモットーに元気に活動中。