夢の赤いハシゴ
スミレちゃんはずっと前から、広い空に輝くサニー・サイドアップさんに抱き着きたいと思っていました。
でも遠い空に浮かんでいるので、なかなか抱き着くことができません。
あるときスミレちゃんの強い思いが、クマの天使の心を動かしました。
クマの天使は「聖なる書」から魔法の言葉を選んで唱えました。
するとスミレちゃんの前に不思議な赤いハシゴがあらわれました。
スミレちゃんはとてもうれしかったので、たくさんの友だちを呼んで一緒にサニー・サイドアップさんに抱き着こうといいました。
みんなは不思議な赤いハシゴに上り、大きくてあたたかくて優しいサニー・サイドアップさんに抱き着いてしあわせな時間を過ごしました。
サニーサイドアップとは、目玉焼きのことです。
日本では片面だけ焼くのが一般的ですが、ターンオーバーといってひっくり返して両面焼くというのもあります。
昔、私の実家は焼きそば屋を営んでいたので、大きな鉄板がありました。
お腹がすくと母がその大きな鉄板で、よく目玉焼きを作ってくれました。
サニーというだけあって、太陽みたいだなと幼いながら思って見ていました。
作品詳細
- タイトル / 夢の赤いハシゴ
- サイズ / 410×242 mm
- 技法 / キャンバスにアクリル絵の具