フィジー日記・その22

フィジーでのクリスマス

2007年12月26日

(写真)大人が火を起こしている間に待つ子どもたち

クリスマスは、おとなりさんと一緒に過ごさせてもらいました。

この日は、朝から大人が、ロボというフィジーの蒸し焼き料理を作りました。

ローストチキン、パルサミ(牛肉をココナツミルクであえて野菜で包んで蒸した料理)、ココンダ(ぶつ切りにした生魚の肉をレモンとココナツミルクを混ぜて冷やした料理)、タロイモがロボの主な料理でした。

(写真)私がプレゼントしたお菓子の袋を大切に持って、木に登って楽しんで食べていました。

大人が火を起こして下準備を強いる間、子どもたちは食事の準備を手伝いながら大人の仕事を見て、時間が余ったらみんなで走り回って遊んでいました。

(写真)犬のレディーと子どもたち。子犬のレディーは、ちょこちょこ歩き回るので、子どもたちの人気者です。

(写真)ロボの下準備。火をおこす。地面に掘った穴に石を入れ、充分に焼やきます。

(写真)ロボの下準備。鶏肉に味を付ける。大人たちが、鶏肉に醤油で味付けしています。その間、他の人はヤシの葉を取りにいきます。

(写真)ロボの下準備。鶏肉をヤシの木の葉で包む。こんなヤシの葉の使い方があるのか、と感心しました。これをバナナの葉で包んで先程の焼き場に入れて、蓋をして蒸し焼きにします。

(写真)近道であるジャングルを通って、海へピクニック。

料理ができるまで長い時間がかかるので、子どもたち全員で、近道であるジャングルを通って、海水浴に出かけました。

みんな一列になって、歌を歌いながら歩いている光景を見て、とても新鮮な感じで、私もうきうきして楽しんで歩いていました。

(写真)海で遊ぶ子どもたち。

引き潮で、かなり遠くまで行っても脛ぐらいの深さしかありませんでした。

ここで子どもたちは、ジャンプしたり、かけっこしたり、水を掛け合って遊んでいました。

それが終わると、魚やカニなどの海の中にいる生き物を探して楽しんでいました。

(写真)弾ける子どもたち。

海では、一時間ぐらい遊び、家に帰ることになりましたが、子どもたちはまだまだ遊び足りないようで、のろのろと歩いていました。

またジャングル道をテクテク歩いて帰り、やっと家に着きました。

帰宅後はシャワーを浴びて、ロボを食べました。

あまりにお腹がすいていて食べるのに夢中で、出来上がりの写真を撮るのを忘れました。

すみません。

ロボは、素手で食べます。

海外では、素手で食べるところが結構あります。

手で食べると、触覚を使うことになるのでとても美味しく感じます。

冷めても美味しい料理が中心なので、素手で食べることができます。

中華料理や日本料理などは、温度が高い料理が多いので、箸を使わないと食べにくい料理だと思います。

味噌汁とかご飯を素手で食べると熱いですから。

また西洋料理は、かたまりになって出てくる料理が多いので、刺したり切ったりするフォークやナイフが必要で、素手には向いてないといえます。

海外をあちこち行くと、よくそんなことを思うのでした。

美味しいフィジー料理を、みんなでお腹いっぱい食べることができてとても幸せでした。

その後、私は、へとへとになったのでベッドに横になり、少しの間眠りましたが、子どもたちは引き続き外で走り回って遊んでいました。

子どもの遊ぶパワーというのは、凄まじいなあ、といつも感心します。

木に登ったり、かけっこしたり、ジャンプしたりして身体の使い方を学んでいるかのようです。

このような行動が危険回避能力を養うのだろうと思います。

現在の日本では見られない光景なので、子どもがキラキラ輝いて見えました。

こういうところで生活していると、子どもは子どもらしいのが一番いいなあ、とつくづく思います。

また、親が子どもに対して、危ないからやめなさい、とは殆どいわないのでよく怪我をしますが、しかし、これ以上は危ないなという限度を子どもも知っているので、あまり無茶はしません。

元気いっぱい過ぎる子どもたちを見ていると、どれだけエネルギーがあるのか不思議に思います。

それを考えると、日本の習い事や塾通いの子どもたちは、そのエネルギーが発散されないのでとても苦しい状況にあるのではないかと思います。

日本でいじめや少年犯罪が増えているのも、本来消費すべきエネルギーを発散できず、それを処理する能力が不足しているため、その余ったエネルギーを違うところに使っているような感じがします。

海外で生活すると改めて、子どものあり方、というものを深く考えさせられます。

今年のクリスマスは、子どもたちと楽しく過ごせて、とても幸せでした。

ありがとうございます。

ABOUTこの記事をかいた人

フリーランスの画家として活動しています。 愛知大学卒業後、青年海外協力隊で南米ボリビアの首都ラ・パスの国家警察学校で空手に当たる。現地で絵を描く楽しさを知り、帰国後独学で技法を学ぶ。その後、創作活動をして個展を開催する傍ら、ラオス、スリランカ、エルサルバドル、フィジーに空手の指導に当たる。今までの経験を創作に活かし「明るく、楽しく、やさしい絵」をモットーに元気に活動中。