チャンスの神様は どんな姿なの?
多くの人が、チャンスを逃さないようにしたいと思っています。
チャンスの神様は足が速く、前髪は長くて後頭部はツルツルで髪の毛がないといわれています。
その神様が自分の前を通過するとき、すぐに前髪をギュッとつかまないと逃げられてしまいます。
あっ!と思ったときにはもう遅くて、後ろ髪がないのでつかむことができずに逃げられてしまうのです。
でも、実際にはチャンスの神様は見えません。
どんなふうにやってくるのか、見てみましょう。
マクドナルド神父の行方は
山奥の谷間にある教会に、マクドナルドという敬虔な神父がいました。
彼は40年間善良な心を保ち、教区の人たちに神の教えを説いていました。
聖職者の鏡のような人物でした。
ある日、大量の雨が町に降り注ぎました。
この大雨は20日間降り続け、水かさはどんどん増していきました。
神父は教会の屋根に上がり、寒さに震えていました。
すると、ある男がボートでやって来ました。
男:「神父様、早く乗ってください!私が高台までお連れしますから!!」
神父:「断る!これまで40年間、私は命を懸けてこの町に住む人々のために尽くしてきたのだ!きっと神が私を助けてくださるはずだ!帰りなさい!!」
男は仕方なく引き返しました。
二日が過ぎ雨は降り続け、水かさは更に増していきました。
神父は尖塔の十字架にしがみついていました。
そこにヘリコプターがやって来ました。
パイロット:「神父様、急いでください!今ロープを下ろしますから、身体に固定してください!!」
神父:「断る!!」
パイロット:「神父様!死んでしまいます!早くしてください!!」
神父:「断る!神が助けてくださる!あなたは早く行きなさい!!」
パイロットが説得し続けましたが、神父は聞かなかったためヘリコプターは行ってしまいました。
雨は更に降り続け、神父は溺れて死んでしまいました。
善行を積んできた神父は、まっすぐに天国に上がっていきました。
天国に着いた神父は激怒しながら神の前まで走っていきました。
神:「おお!マクドナルド神父ではないか!!いったいどうしてここにいるのだ!!??」
神父:「生前に私が積んできた善行や、あなたが仰せのままに生きてきたことををお忘れになったのですか!!なぜ、助けてくださらなかったのですか!!??」
神は困惑しながら神父に言いました。
神:「溺れて死んだというのか?信じられん。私はボートとヘリコプターを差し向けたはずだが・・・」
神父:「・・・・・・・・・・・」
私たちは常にチャンスに囲まれているのですが、執着や思い込みが邪魔してせっかくのチャンスを見分けることができません。
何でもないことが、実は人生を変える大切なチャンスかもしれないので、いつも敏感になっているといいですね。
参考文献:「今日は残りの人生の最初の日」ロビン・シーガー / 小川敏=訳
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