小林正観さんを囲んでのお食事会の後に行った質疑応答で、50代女性の質問に答えた時のことを書きました。
目次
小林正観さんとは
2011年に亡くなられたのですが、小林正観さんという旅行作家であり心学研究家がいました。たくさんの本が出版されているので、ほとんどの書店で販売されています。
正観さんは年間300回の講演を頼まれて、全国を淡々と飛び回っていました。
講演会の後には正観さんを囲む会をしていた
私は小林正観さんの話が好きで、よく講演を聴きに行っていました。
一般の書店に正観さんの本が並んでからは講演会は超満員でした。それ以前はそれほど満員ではなかったので、講演会後には有志の人が集まって正観さんを囲んでお食事会をしていました。
このお食事会の最後には決まって人生の疑問に対する質疑応答がありました。そこでは色んな人が自分の人生の悩みや考え方についての質問が出されていました。正観さんはそれぞれの質問に淡々と答えていました。
50代女性からの難しい質問
あるとき、50代ぐらいの女性が正観さんに質問しました。
「私は整理整頓が苦手で部屋は散らかしっぱなしなので掃除ができません。パチンコなどのギャンブルが好きなので、お金がどんどん逃げて行ってしまいます。笑いや笑顔が大切だということはお話を聞いてわかりましたが、無理して笑顔になれませんし感謝もできません。そんな私はいったいどうすればいいんでしょうか?」
私はどんな答えが返ってくるのかとても興味がわきました。この人が納得して人生が変わってしまうような答えが返ってくるのかもしれないと期待していました。
正観さんの答え
正観さんは、この質問に答えました。
「私は別にあなたにお願いだから掃除をしてください、頼むから笑顔で感謝してくださいとお願いしているわけではありません。
やりたくなかったらやらなければいいし、やりたかったらやればいい。
ただ、それだけです。
私はあなたの部屋が散らかしっぱなしで汚れていても、ギャンブルでお金が無くなっても、無愛想で傲慢でいてもまったく構いません。
私はやれば面白いかもしれませんということは言っていますが、お願いだからやってくださいとは一言もいっていません。
あなたの好きなようにしてください」
というものでした。私はこのシンプルで当たり前すぎるけど意外と忘れていて、要点を突いているこの答えに衝撃を受けました。
どうすればできるのかという方法論よりも先に、やりたいかやりたくないかを知ることが重要です。
やりたければ自分から考えて実行します。
今回のこの50代女性の質問には「やりたくない」という思いが強く含まれているので「どうやったらあなたは私を変えられますか?」と聞いているようなものでした。
おそらく正観さんは年間300回も全国をまわって講演しているので、同じような質問がたくさんあったのではないかと思いました。
正観さんがよく口にしていたこと
正観さんは、よくこんなことを言っていました。
「自由とは、自(みず)らに由(よ)る」
自分がどうありたいかは、すべて自分次第ということです。
以上が正観さんから学んだ「当たり前すぎてとってもシンプルだけど重要な教え」でした。